当社の油圧バルブ製品
同調作動について
偏荷重(どちらかに負荷が偏った状態)が無ければ、1台のポンプ(油圧源)から2つに油を分けて流すと、同等量の油が流れます。
しかし、どちらか一方に偏荷重が掛かる場合はシリンダー(アクチュエーター)のストロークや動作に差が生じてしまいます。
同調作動とは、1つの油圧源から常時正確に分配集合させることであり、弊社の同調バルブはその同調環境を実現できる製品であり、高美の誇る技術です。
同調作動の比較表
同調シリンダー | フローコントロールバルブ | 同調バルブ | |
---|---|---|---|
精度 | ◎ | △ | 〇 |
コスト | △ | 〇 | ◎ |
コンパクト性 | △ | 〇 | ◎ |
使い勝手 | 〇 | 〇 | ◎ |
同調作動を行うための主な方法
①同調シリンダー
2本のシリンダーをシステムにより固定させるため、高コスト・大掛かりなシステムになってしまうが、精度は非常に優れています。
②フローコントロールバルブ
フロコンにより、もともと同調用に作られておらず、強制的に流量を制御するため使い勝手・精度に問題がある。
③同調バルブ
同調を目的として開発されたため、コスト・使い勝手・コンパクト性に優れ、大掛かりなシステムを構築する必要もありません。
既存のシステム・配管・ユニットに取り付けるだけで性能を発揮します。精度においては、同調シリンダーには及ばないものの、お客様の使用環境に適した製品を選定することで、
極めて優秀な同調作動を実現できます。
同調バルブの作動実験
2本のシリンダーに支えられたリフトに、A側にのみ大きな荷物の負荷が掛かっているという仮想設定で実験を行いました。
実験内容は、Aシリンダー側に5MPaの圧力を掛け、B側には負荷を掛けない環境とし、流量40Lを流しA・B両シリンダーのストロークを比較してみました。
結果、同調バルブなしの場合は、Aストロークは偏荷重が掛かりストロークが大幅に遅れました。
これは、流体が抵抗の少ない方に流れやすくなるという特性がそのまま結果に表れたためです。
一方、同調バルブを配管途中に接続した場合は、A側に圧力が掛かっても、同調バルブの機能により誤差を抑え同ストロークを実現することが出来ました。
※実験環境
流量:40L
差圧:Aシリンダーに差圧5MPa